『あじわい』No.231(2026 SUMMER)に寄稿しています
2026.07.06
掲載情報
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。

御門鑑 表側(14.5×9.7cm)
*画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。
御門鑑(ごもんかん)とは、通行許可証のこと。出入り商人に配られていたもので、虎屋には幕末から明治の頃と思われるさまざまな形をした御所、宮家などの御門鑑が残されています。写真の駒形の御門鑑は「禁裏(きんり)御所御門鑑」で、火災などの非常の際に、天皇のお住まいである禁裏御所への出入りに使われていました。裏側には黒川光正と墨書きされていることから、使用されていた年代は、虎屋十二代光正が京都にいた幕末の頃であるとわかります。本来は代がわりの際に返却しますが、明治2年(1869)に東京遷都があり、虎屋も京都から東京へ出店するなど渦中にあったため、そのまま手元に残ったのでしょう。御所の御用を承ってきた歴史に思いを馳せることができる資料の一つと言えます。

裏側
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