第81回 虎屋文庫50周年記念!「和菓子の〈はじめて〉物語」展
虎屋文庫は本年、創立50周年を迎えました。節目の年に開催する、今回の資料展のテーマは、〈はじめて〉物語。最初は「鶉焼(うずらやき)」や「腹太餅(はらぶともち)」と呼ばれていた大福。カステラや金平糖など、南蛮菓子のレシピが多かった、版本として日本初の菓子製法書。笹餅をはじめて食べた夏目漱石の意外な感想……。心躍るエピソードの数々を集めました。

1、あの菓子の〈はじめて〉
江戸時代以前に誕生した、お馴染みの菓子のルーツを探りました。羊羹は羊肉のスープ、カステラはポルトガル・スペイン由来、最中は餡が入っていない麩焼煎餅、等々。意外なはじまりの姿をお楽しみください。饅頭伝来の逸話にかかわる「御饅頭所看板(おまんじゅうどころかんばん)」や、現在の上生菓子の原形といえる上菓子(じょうがし)が載る、現存最古、元禄8年(1695)の菓子見本帳(現在の商品カタログにあたる)も必見です。

元禄8年(1695)「御菓子之畫圖(おかしのえず)」 虎屋黒川家文書
2、和菓子原材料の〈はじめて〉
和菓子の原材料に欠かせない、米、小豆、砂糖、寒天にちなむ〈はじめて〉を取りあげました。たとえば、虎屋の宝永4年(1707)の菓子見本帳に、原材料として寒天の名が見えます。これは菓子に寒天を利用した最初の事例です。今回はこの菓子を再現しています。
3、菓子製法書の〈はじめて〉は?
享保3年(1718)、日本で〈はじめて〉刊行された菓子製法書『古今名物御前菓子秘伝抄(ここんめいぶつごぜんかしひでんしょう)』に注目しました。南蛮菓子(なんばんがし)*や、現在では珍しい原材料や製造道具など、見どころをご紹介します。「ひすい」「まんよう」のように変わった名前の菓子も……? 実体は会場にて。
*カステラ・金平糖など、ポルトガル・スペイン伝来の菓子。
4、文豪と菓子、〈はじめて〉の出会い
文豪が綴った文章のなかに、菓子との出会いを探してみました。夏目漱石から、笹餅を送ってくれた知人への少しひねくれた礼状。最中を食べた時の感動がうかがえる、斎藤茂吉の文章など。文豪たちの菓子の描写をお楽しみください。
ほかにも、こんなコーナーが!
・菓祖神社マップ 日本の菓子の祖・田道間守(たじまもり)を祀る全国の神社をマップにしました。
・煉羊羹誕生の逸話にちなむ講談を上映(講談「出世証文(しゅっせしょうもん)」より一部)
今回の展示のための撮り下ろしです。講談師・神田鯉風(りふう)先生をお招きし、クライマックスの場面を上演いただきました。
・虎屋文庫50周年記念のコーナー 50年のあゆみを年表で振り返ります。また、スタッフがさまざまな思いを込めて考案したお菓子を、見本帳に仕立てました。
〈概要〉
会期 2023年10月1日(日)~11月23日(木・祝)
開館時間 10:00~17:00
料金 入場無料
休館 10月6日(金)、11月6日(月)
場 所 虎屋 赤坂ギャラリー (とらや 赤坂店 地下1階)
〒107-8401 東京都港区赤坂4-9-22
〈展示解説〉
10月9日(月・祝)、10月23日(月)、11月13日(月)、11月20日(月)
*10:30 ~ 当日1回のみ開催
開催にあたって
手指消毒用アルコールを設置しております。
会場内混雑の場合、少しお待ちいただく場合がありますのでご了承ください。
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